CHOCOLATE VIAJAR エクアドルを旅するチョコ2 カカオと世界  1はこちら


<サリナス村のチョコレートとネスレのチョコ>


南米はカカオの原産地。エクアドルにも美味しいカカオがある。そのカカオを、アメリカやヨーロッパのチョコレート会社がチョコレートにして、世界に売っている。エクアドルもそれを買っている。だって道路には、ネスレの大きな看板があるし、私は『ギャラク』っていうのが美味しいと知っている(反省)。

でも、エクアドルがチョコレートを売らないのはなぜ?アメリカよりもずっと安く、しかも「本物」のチョコレートが作れるはずなのに。実はアメリカが、ヨーロッパが、そして先進国が、エクアドル産のカカオは輸入するけれど、チョコレートには高い関税をかけて、売れないようにしているのだ。これは、途上国が世界に売りたいと思っている、多くの産品に当てはまる。

    

    


<カカオ豆>


私たちの大好きなチョコレートは、カカオ豆から作られる。カカオの樹は、温暖で雨量の多い気候で育ち、高さは7.5メートルに至る。もともと森に植生していたように、日陰を好む。実は、長さ30センチ・厚さ10センチほどのラグビーボールのような形。オレンジや紫や黄色といったとても鮮やかな固い殻と、その中にあるふわふわした白い果実で、30粒くらいの空豆くらいの大きさのカカオ豆が入っている。種まき後18ヶ月から30ヶ月ほどの間に樹の高いところに実をつけるので、収穫のために約3メートルほど枝打ちされる。カカオ豆からは、カカオバター、カカオペースト、チョコレートリキュール、ココアパウダーなどが作られる。

     

     

 


<プランテーション>


世界のカカオの年間生産高は、約270万トンである。これは、石油、コーヒーに次いで世界で3番目に大きい市場である。そのほとんどが、プランテーションといわれる先進国の大資本による大規模農園で作られる。プランテーションの多くは、熱帯雨林を大規模に破壊して作られた広大な土地に、カカオのみを単一栽培するやり方。さらに生産効率を上げるため、品種改変をし、香りが低くても収量が多く、樹の下の方に実をつけるカカオが増えている。農薬はヘリコプターによって空中散布されたりもする。

先進国で禁止されている最も危険な農薬12種類のうちの9種類を含めた30数種類の農薬が、そこで働く何の知識も知らされることもない労働者の体を蝕んでいる。毎年2500万人の農業労働者が、農薬中毒に陥っていると推定されている。もちろん、地下水も大地も汚染される。

 

   

 

 

 

 

 

 

<カカオ豆の先物取引>


また、カカオ豆は年によって極度に価格変動をする。 天候等に影響を受けるケースもあるが、 投機目的でそれ以上に価格が変動してしまう。 カカオの国際相場は、ロンドンやニューヨークの1次産品市場で主に決定される。 ロンドン市場はスターリングポンド(イギリス通貨)建てで、主として西アフリカ産のカカオ豆を取引し、ニューヨーク市場は米国ドル建てで、主として中南米産のカカオ豆を取引する。一般的には、カカオの供給が需要を上回る際には価格は下落し、価格が下がったときは立場の弱い生産者にしわ寄せが、反対にカカオの供給が需要を下回るときには価格は上がる。価格が上がったときは、投機家がその利益のほとんどを持っていってしまい、生産者はあまり利益を得られない構造になっており、コーヒーと並び「不公正な貿易」といわれる。短期的に作り手は、カカオの生産を需要に合わせて調整することができない。なぜならば、カカオの木が初めて実をつけるまでに6〜8年の歳月が必要であり、生産者にとっては、こうした需要と供給のゲームにすばやく対応することは不可能だからだ。

   

 

<作り手と先進国による貿易>


植民地時代に石油で得たオイルマネーの投機先として、カカオのような輸出用の換金作物の栽培を、世界銀行や生産国の政府が奨励した。現在は、過剰生産のために価格が世界的に落ち込んでいる。例えば、2000年のEU統合の際、カカオバターの代わりに植物油を5%まで使用することを認め、各国の「チョコレート」の認識をそろえた。このことによって20万トンものカカオ豆の需要が減った。多国籍企業の利益を優先させ、収入の大部分をカカオに依存していた農民の生活を崩壊に追い込んだ。現在の生産量が320万トンであることからすると、全体の5%以上のカカオ豆が余ることになり、特に西アフリカの生産者は大打撃を受けた。


カカオ産品に対する世界の需要は依然高く、カカオ貿易の83%を3つの企業が占めている。一方、世界の供給量の70%はカメルーン、コートジボワール、ガーナ、ナイジェリアの小規模農家によって生産されている。他の主要生産国としては、ブラジル、インドネシア、エクアドル、ベネズエラが挙げられる。

    

      

 


<児童労働>


貧困による児童労働も長年の問題となっているが、なかなか改善されていない。かつて王侯貴族の嗜好品であったチョコレートをおやつに食べている子供がいる一方で、奴隷として昼も夜もその原料であるカカオ豆の収穫をさせられている子供が同じ地球にいるのだ。映画『チャーリーとチョコレート工場の秘密』では、ものすごい数のチョコレートがそれぞれの街に住む子供たちに届いたけれど、カカオ豆を作っているのは小人でみんな同じ顔をして同じように働き、そういえば子供なんていなかったはずである。 

参考ーー
国際熱帯農業研究所はカメルーン、コートジボワール、ガーナ、ナイジェリアの4カ国にわたって約1500の農場を調査した。その結果、何十万もの子どもたちがカカオ農場で危険な仕事に携わっていることが明らかになった。最も重要な統計データを以下に挙げる。
◆284,000人の子どもがマシェティを使って畑を切り開いている。
◆153,000人の子どもが防護用具なしで殺虫剤を使用している。
◆他の子どもはカカオのさやを摘み、豆を取り出すため切り開く。
◆カカオ農場の64%の子どもは14歳以下で40%は女子である。

 

  

 

 

 

 

 

<アグロフォレストリー>


伝統的な手法でカカオが栽培されてきた地域には、わずかに森が残っている。森の中で低木の一部を切り、木陰で育つカカオやコーヒーを植える森林栽培のおかげで、伐採を免れ、周囲には手付かずの森が、奇跡的に残されている。また、カカオを育てる農園には、沢山の種類の鳥が見られることが明らかになっている。カカオにとって害になる虫を鳥が食べてくれ、日陰で育つことで上質な香りの良い豆がとれる。こうして森を守りながら育てられたカカオ豆を、複数の仲買人や多国籍企業に買いたたかれることなく、美味しいチョコレートにしてしまいましょう!、ということで、無農薬栽培の上質なカカオだけを近隣の村から買い取り、村のちいさな工場でパッケージングまでをしているのが、サリナスのチョコレートです。

 

 

  

     

 

 

 

 

 

 

 

FREE TRADE IS NOT WORKING

2005年12月19日
WTO閣僚会議閉幕に際してのGCAP(貧困と闘うグローバルなキャンペーン)の声明 12月18日、香港で開かれていたWTO(世界貿易機関)閣僚会議が閉幕しました。豊かな国々は、言い争いを繰り返し、傲慢な態度を示すばかりで、世界中の貧しい人々を裏切ることを選びました。不公正だらけの世界貿易の存続を許すことにより、よりよい明日を求める何百万人もの貧しい女性や男性、その子どもたちの日々の暮らしを売ったのです。
 今年2005年、世界の人々は大きな声をあげました。しかし、豊かな国々は、かろうじて小声で囁いただけでした。今回の「開発」ラウンドと呼ばれた交渉は、最も豊かな国々が、商業的利益を超えて途上国の真の「開発」に向けて物事を前進させる機会でした。しかしそれは、無駄にされてしまいました。
 世界貿易の大きな不公正さがただされない間、何百万人もの女性、男性、子どもたちの基本的人権である、飢えや窮乏のない尊厳のある人生を歩むという権利が否定され続けるのです。
 今回、豊かな国々は、農業補助金や市場へのアクセスの大幅な改善に着手することを怠り、途上国自らが発展の道筋を決める政策選択ができるようにすることを拒否しました。結果として、豊かな国々は、2015年までに、貧困にある人々の数を半減するというミレニアム開発目標達成という約束を破りました。約束したにもかかわらず、行動をしないのは、嘆かわしいことです。
 GCAPは、次回の交渉ラウンドに向けて、先進途上国と最貧国とが連携することを求めます。世界中の何百万人もの人々は、公正な貿易のための闘いに向け、連帯するでしょう。私たちは、貧しい人々の声が聞き届けられ、世界経済に正義がもたらされるまで、この闘いを続けます。ほっとっけいない世界のまずしさキャンペーンサイトより 

2005年WTOに際して

Free Trade is not working (Anita Roddick)

(東京新聞の記事)
WTO香港会議 途上国支援 交渉難航も 
WTO 閣僚宣言で修正案
途上国から輸入は無税WTO

SlowWatercafeのサリナス村のチョコレート

エクアドル・ボリバル州、最高峰チンボラソの山麓、3550メートルの高地に、石畳の小さな村があります。ポンチョを着たひとやほっぺの赤い子供が行き交い、ロバの足音が軽快に響きます。立ち止まれば、道の途中で誰かが編みもおをしていたり、庭にハチドリが飛んでいるのを見つけることができます。

20年以上前までは、周りの他の村々と同じように、過疎の村だったサリナス。 牧草しか育たない土地には、農業も成り立たず、出稼ぎに行く人が後をたちませんでした。しかし20年前に、村の神父が村びとたちに牛を寄付し、そのミルクを集めたチーズ工場が成功したのをきっかけに、周りの村も一緒に発展することを目指し、近隣の村の有機農産物を集めて加工する技術を、次々に身につけていきました。オーガニックカカオを用いた手作りチョコレートの工場も、そのひとつ。

雲をくぐり、山を下った低地の村々で無農薬栽培される、香りの高い種類のカカオだけを購入し加工しています。 カカオの栽培が行われるエチャンディアやパサヘなどの村では、農薬を使用するカカオの栽培や米資本の大規模なプランテーションへと土地の利用法が変わっていくいなかで、森林栽培で地域の生態系を保全しながら換金作物を作ることのできる、このタイプのカカオ栽培が、環境や人々の暮らしを守るための一つの砦となっています。

スイスの技術を移転した工場では、カカオを焼き、練り上げ、パッケージングするまでの行程が、すべて人の手で丁寧に行われています。 種を蒔き、水をやり、苗を植え、実を収穫し、乾燥させ、火にかけ、つぶし、混ぜ、固めて、待ち、そして包む。 カカオの鮮やかな実が、エクアドルの起伏に富んだ地形を旅して、様々な人々に出会い、美味しいチョコレートになりました。

*このページの中身はまだまだ充実してゆきます。また見にきてください!

 

 

 

 



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